−−:池川茶園はまだ3年の若い会社と聞きましたが、
   スタッフのみなさんは年季が入っているというか…。

山中:(笑)そう。今でこそ若いスタッフもいるけれど、
   最初は60過ぎたおばさんばかりではじめたんです。



−−:そもそもどうして始められたのですか?

山中:私を含めみんな茶農家に嫁いで40年あまり
   お茶をずっと作り続けてきたんだけど、
   茶葉から飲む人が少なくなったせいか、
   お茶の販売も価格も低迷していて、
   平成20年に急激に販売が落ち込んだの。

   コーヒーとかいろんな飲み物があるし、
   ペットボトルのお茶というのもあるし…。
   「これじゃいかんね、お茶をもっと飲んでもらうには
   どうしたらいいのかな?」と
   お茶を作っているメンバーで茶菓子を作りはじめたのがきっかけ。

−−:そのときすでに洋菓子に方向は向いていたのですか?

山中:全然、茶団子とか、お茶の花を乾燥して浮かべた羊羹を考えてたり、全然違うの。



−−:ご近所に売る程度、趣味の程度の感じだったんですね。
   今や、本格的に展開していますが。

山中:そんなとき、県で起業家をめざす講座や
   農業商工の補助があると役場の方が教えてくださって、
   本格的にやろうということになり、やはりお師匠さんが必要だねとなって、
   「コンセルト」の和田先生に教えを乞いに行きました。

−−:高知県で体にやさしいお菓子として有名なコンセルトさんですが、
   どうしてコンセルトさんだったんですか?

山中:コンセルトの和田先生は、仁淀川の水がすごくいいとこだわってくださっていて、
   お茶をよく買いに来てくれていたの。
   それに私が手土産に持って行くのは仁淀川の水。
   お願いして商品開発をしてもらい、だいたい今のラインナップはできました。


−−:そこで第1段はプリンと決まったのですね?

山中:いえいえ、続きがあって、東京にモニター調査して、
   そこでダントツにプリンとみずもちが人気があって、
   そこでまず最初にプリンとなったんです。

−−:えっ!あのたいへん失礼ですがこの高知の山の中おばさまたちが
   東京でモニター調査って。本格的すぎますね。

山中:高知県でそういうのをきちんとやってくれるのがあったから、
   市場調査はきっちりやったのよ。

−−:プリンは見た目もきれいですごくおいしいんですが、
   このチープじゃないおいしさはコンセルトさんが作ってくれたのですか?

山中:最終の味にするまでに1年ぐらいいろいろ研究して、
   気分が悪くなるぐらい食べたのよ。
   かぶせ茶も、最初はお茶のパウダーを使っていたけれど、
   にごってきれいにならないから、
   ちょうど茶業組合でもいいお茶を作ろうということになって、
   かぶせ茶を使ってみようと自分たちで考えたり、
   仁淀川町の蜂蜜を使おうと考えたりと試行錯誤を繰り返し・・・

池川茶業組合
茶業組合さんをやっていたご婦人たちが、池川茶園を立ち上げました。



−−:全体に池川茶園さんのスイーツは甘くないですよね?

山中:先生にはもう少し甘くしなさいと言われているのだけど、甘くしてないの。
   市販でうられているのが甘すぎると感じるから。
   あと、お茶といっしょに食べてほしいから。

   和田先生にはほんと感謝してて、先生がおらんかったら私らどうにもならんかった。
   今も相談して師事をあおいでいます。

−−:ちなみに、パッケージとかパンフレットもすてきなんですが。
   また言っちゃうんですが、山の中のプリン屋さんなのに、よくできていますよね。

山中:これも東京のデザイナーさんを紹介してくれて作ってもらったがよ。
   今でもチェックしてもらっているから、
   駐車場の案内看板を真っ赤にしたらすごい怒られてしまったの。

−−:(笑)今のは修正されたものなのですね。


−−:お茶は自家栽培?

山中:私らみんなでやってる池川茶業組合のお茶。ふんだんに使ってる。
   パウダーなんかは普通はお茶として扱えないカスみたいなものを
   パウダーにするところもあるけれど、
   茶業組合の主人たちは「カスを使うんは、絶対イヤ!」って。
   だから、うちのはパウダーも粗挽き茶も上等なものを使っているんです。


−−:お茶事態もこだわっているんですね。
   販売を始めてどうですか?

山中:こんな山の中にまで食べにきてくれてほんと嬉しいです。
   「他の人にも食べさせたい」と、買って帰ってもらえる。
   驚いたのは、男の人だけでもけっこう来てくれるんですよ。



−−:伊勢丹さんのお取り寄せにランキング10位になったり、
   生協さんのカタログに載ったり好評ですね!

山中:そう、テレビもいろいろ取材があって、
   大阪の番組の方がわざわざこんなところに来てくれたりと
   ほんとうに嬉しいんだけど、注文がたくさんになると生産が間に合わなくて。
   ぜんぶ手作りだから2週間ぐらいお待たせすることになったりして、
   ほんとに申し訳ないんです。

−−:売れるとピンチ…。

山中:全国から注文が入るようになって、
   こちらが何もせんでもいろいろなところから話がいただけて、
   「忙しくてもブランドを汚さんようにせないかん。
   味は絶対変えないようにせないかん。」とみんなで言ってます。



−−:今後の目標というのありますか?

山中:目標…、そんなん考えたことがないけれど…、早く引退したい。
   若い人にゆずりたい。
   小学生が来たら「あんたらがここ継いでね。」って言っていますよ。

   今は、来てくれる人にホッとしてもらえて、
   会話したりしてたら、私も癒してもらえてる。
   そういうホッとする様なところでずっとありたいな。
   おおだくみをせんつつ、のんびりやりたいです。

−−:そうですね。私もここに来るといつもほっとしてます。
   ありがとうございました!

 
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