2016年7月 お茶のシーズンも一段落したかと思われる夏の暑い日にお話を伺いました。

−−:前組合長の竹村さんから組合長を引き継がれた品原さんは、
   まだ20代とお聞きしています。
   まず聞いてみたいことは、その若さで組合長になったきっかけは何ですか?

品原:高齢化が一番の原因だったのではないでしょうか?

−−:なんで品原さんだったんですか?

品原:若いのが1人そこにおったから。
   品評会で昨年良い成績がとれたことがあるのかもしれない。
   栽培面積も順に広がっていきゆうし、
   まだ僕より広い人はたくさん居ますけど
   どんどんこれからやっていってくれると期待をこめて
   組合長に選ばれたんだと思います。

−−:どんな賞をもらったのですかどんな賞をもらったのですか?

品原:昨年「第51回高知県茶品評会」があり、そこで茶業組合は優秀賞をもらい、
   僕自身も優良賞をもらいました。
   今年は7月にあって、もっといい評価をもらいたいし賞を狙いたい。

−−−品原さんが組合員の中で一番若いとは思いますが、
   他に若い方はいらっしゃいますか?

品原:平均年齢68歳。自分の次は66歳。

−−:みなさん60歳台ですね。


−−:少し、さかのぼってお話をお伺いします。
   ご結婚をきっかけに仁淀川町に来られたんですよね?
   茶業組合でお茶を作ろうと思われたのはどうしてでしょうか?



品原:モノづくりが好きだし、生き物とか育てることが昔から好きでした。
   大学進学のときに専門は建築でしたが、当時農学にも興味がありました。
   結局選んだのが建築だったんです。
   もともと農業にすごく興味がありました。
   お茶が作りたくてやってきたってわけではないんですが
   仁淀川町に来て、お茶があったからお茶を育ててみようかと
   最初は軽い気持ちで始めたのが、いつのまにか組合長になっていました。
   決断とかそんなんはないんです。
   おんちゃんらが心強いんで。
   一気に僕が背負うわけでもない。
   困ったら相談できる人もおるんで。
   そのへんは楽しんでやっていこうっていうくらいで。気負いはそれほどないです。

−−:なんとも自然体ですね。
   お茶づくり面白いですか?

品原:おもしろいですね。
   今の出てくる芽を大切に育てて、それが土台となって来年の芽が出てくるんですよ。
   息の長いというか、今やりゆう仕事は来年のお茶の為。
   そういうことを考えてやると、すごい魅力的やなと思う。

−−:将来に繋がっているんですね。
   毎年毎年手をかけてあげないと良いものが出来ないんですね。

品原:充実した園相を作らんと、力強い新芽は出てこない。

−−:園相?

品原:園相がいいとか茶業者がよく使う言葉です。

−−:人でいうと「人相」みたいなものですね。人相がいい。園相がいい。

品原:そうです。園相を親葉に言い換えてもいいと思います。

−−:町内でも耕作放棄された茶畑がたくさんありますが、
   何年もほったらかしにしていたら、そこのお茶の木はほぼ使えないのでしょうか?

品原:僕も去年借りた茶畑で一カ所ぼうぼうに伸び放題になっているのを
   今直しゆうところです。
   結構手はかかりますね。

−−:すぐに次の年に出来るとかそんなもんじゃないのですか?

品原:採れることは採れますけど、ただ量も少ないし。

−−:量が少ないってことは芽が出ない?

品原:木が弱っているから芽数も少ないし、葉の厚みも少なくて量は少なく
   枯れたような木もたくさんある。
   今はそういったのを直していきゆうところです。
   僕が受けたところの全体の少しの面積だったので直す気になったけど、
   それがある程度まとまった広さだったら手が出せなかった。
   無理やって感じですね。
   国道沿いで荒れているのを見ると惜しいですね。
   茶畑がある風景を見に来られる観光客の方もいらっしゃるので
   出来れば綺麗な茶畑が見れればいいなと思いますね。
   綺麗な茶畑があそこにもここにもっていう風景はいいやないですか。



−−:大変なことは何かありますか?

品原:人手ですね。

−−:あー。

品原:一番大変なことです。どこの農家さんと話してもそれを言うんですけど。

−−:同じ時期に人手が欲しいですもんね。

品原:日々のお茶の管理は自分の段取りで出来るんですけど、
   収穫の時とかは本当に人手が足らない。

−−:そうですよね。どこもが一斉にですからね。

品原:これに関しては、僕だけじゃなくて他の組合員さんも難儀していますね。

−−:収穫量を増やしたいけど、人手を考えると難しいんでしょうか?

品原:そうですね。どうにかこうにかはやってはいますが。
   一番大変なのはそこですね。
   組合員数が減ってきているのも不安です。
   ある程度の茶葉の量が揃わないと茶工場が回らなくなる。
   お茶の量が減るとコストばかりかかってくる。
   そのへんは今年から手を打っていこうかなと思っています。

−−:手を打つというのは組合員さんを増やすってことですか?

品原:そうですね。茶農家さんを増やさないといけないですね。

−−:それは具体的にはどんな方法で?

品原:僕が狙っているのは大学生かなと。
   それこそ僕も大学生の頃に友達(奥様の甥っ子)の実家が
   名野川やったんで遊びに来たという経緯がありました。
   その時に仁淀川町の田舎ならではの楽しみを知ったんです。
   大学生の進路が選べる時に体験させちゃったら、
   学生としての選択肢の幅も広がる。
   ちょっとでも選んでもらえるかなと思う。

−−:これからの構想など考えていることはありますか?

品原:「茶育」をやろうぜって話を(?ビバ沢渡の)岸本くんとも話をしています。
     蛇口をひねったらお茶が出てくるみたいな。
   愛媛でポンジュースが出てくるってのがあるじゃないですか。
   そんなことは中四国で一番お茶を作っている仁淀川町ですから、
   給食のときに町内の茶農家さんのお茶を順番に飲んでもらうとか。

−−:子供たちにも地元にこんな仕事があるんやって知ってもらういい機会ですね。

品原:お茶にもこんないろんな味の種類があるんやってことを知ってもらえる。
   その子らが育って大人になったら「うちの町では美味しいお茶を作ってる」って
   魅力を語ってくれたいいな。

−−:そうそう。将来の有望な営業マンになりますからね。
   今日は仁淀川町の未来に明るい光を見た気がしました。
   またお話を聞かせてください。ありがとうございました。


 
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